【ドッグフードの種類まとめ】愛犬に合わせた餌の基本的な選び方

「ドッグフードの種類がありすぎてどれを選んでいいか分からない!」と悩んでいる・困っている方は少なくないと思います。
ホームセンターや薬局、ペットショップでドッグフードコーナーに行ってみると、ずらりといろんな種類のドッグフードが並んでいますよね。
「この中からどれを選べばいいの…?」
と手に取ってはしばらくウロウロした経験はないでしょうか。
そんな悩みから少しでも参考になれたらいいなと思い、今回はドッグフードの種類から「基本の選び方」をまとめてみました。

※ 価格や原材料、原産国、安全性なども選ぶ基準として気になるところですが、全部含めるとかなーり長くなってしまい、余計に迷ってしまう恐れがあるので、別記事で紹介していきたいと思います。今回は基本の選び方のみを解説しています。

ドッグフード(餌)の基本的な選び方のポイントは3つだけ!

ドッグフード(餌)の基本的な選び方のポイントは3つだけ!

ドッグフードは「タイプ」「目的」「ライフステージ(年齢)」の種類で分かれているので、その3種類から愛犬の犬種・目的・年齢に合わせて選ぶことが基本です。
難しそうなイメージがあるかもしれませんが、ドッグフードのパッケージに全部書かれているので、その部分を確認して選べば間違いないです。
簡単にまとめるとドッグフードを選ぶ方は「3つの種類(ポイント)を押さえるだけ」ということです。

【Point1】ドッグフードのタイプをどれにするか

【Point1】ドッグフードのタイプをどれにするか

まずは「ドッグフードのタイプ」を選ぶことから考えてみてください。
ドッグフードのタイプは「ドライ・ソフトドライ・セミモイスト・ウェット」の4種類です。
タイプ別にそれぞれ特徴がありますので、メリット・デメリットと合わせてまとめてみました。

ドライフード
タイプ 水分量 形状
カリカリ、一般的なドッグフード 10%程度以下 加熱発泡された固形

ドッグフードというと、一般的に「ドライフード」を思い浮かべる方が多いと思います。
愛犬が食べてくれているときの「カリカリッ」と美味しそうな音が出るのが特徴です。
水分が13%以上を超えるとカビが発生するため、保存(湿気)には注意が必要ですが、安くて長期期間の保存ができるので、愛犬家から幅広く利用されています。

メリット

  • 長期保存が可能
  • 歯ごたえがあるので、あごを鍛えることができる
  • 歯石がつきにくい
  • 比較的に安くて内容量が多い
デメリット

  • 歯ごたえがよく硬いため、あごの弱い子や高齢犬は食べにくい
  • 水分がほとんどないため、十分な水分補給が必要
ソフトドライフード
タイプ 水分量 形状
しっとりした柔らかいカリカリ 25~35%程度 加熱発泡された固形

「カリカリ」の食感は残しつつ、少しだけ水分を含んだしっとりとしたドライフードです。
食いつきを良くするために、ニオイを強く出しているのが特徴。
ドライフードが硬くて食べにくそうにしている子にもおすすめです。

メリット

  • ドライフードより食いつきが良い
  • あごの弱い子や子犬、高齢犬でも食べやすい
  • 水分と栄養を同時に取れる
デメリット

  • 水分量が多いため、あまり長期保存できない
  • ドライフードより歯につきやすい
  • 保存のための添加物・湿潤調整剤が入っている
セミモイストフード
タイプ 水分量 形状
半生のドッグフード 25~35%程度 加熱発泡されていない固形

ドライフードやソフトドライフードと違い、半生タイプのドッグフード。
イメージしやすいのはソーセージみたいな感触を思い浮かべてもらえれば分かりやすいかと思います。

食いつきも良く、柔らかいので愛犬としては食べやすいですが、歯につきやすいので歯磨きが必須です。

メリット

  • 食いつきが良い
  • あごの弱い子や子犬、高齢犬でも食べやすい
  • 水分と栄養を同時に取れる
デメリット

  • 水分量が多いため、開封後は長期保存ができない
  • 歯につきやすい
  • 保存のための添加物・湿潤調整剤が入っている
ウェットフード
タイプ 水分量 形状
缶詰、アルミトレー、レトルトパウチー 75%程度 柔らかい固形状、ペースト状

水分量が多いので、食いつきや食べやすさでは一番のドッグフードです。
一般的に缶詰のイメージが強いと思います。
一度開封するとすぐに消費しないといけないため、他タイプより1回あたりの餌代が高くなります。
セミモイストと同じく、歯につきやすいので歯磨きが必須です。

メリット

  • 開封しなければ長期保存が可能
  • 食いつきが良い
  • あごの弱い子や子犬、高齢犬でも食べやすい
  • 水分と栄養を同時に取れる
デメリット

  • 水分量が多いため、開封後は保存できない
  • 歯につきやすく、歯石が溜まりやすい
  • 保存のための添加物が多い傾向にある
  • 価格が高い

【Point2】ドッグフードに求める目的は?

【Point2】ドッグフードに求める目的は?

次に「何の目的」でドッグフードを食べさせたいのかを選びましょう。
目的別で「総合栄養食・間食・療法食・機能別・その他」の5種類に分かれています。
特に病気や体調不良で獣医さんに指示されていない限りは、「総合栄養食」を選んでもらえば大丈夫です。

総合栄養食

ドッグフード市場でも、最も利用率の高いドッグフードが「総合栄養食」です。
総合栄養食は、犬に必要な栄養を全部取ることができるように考えられているので、水と総合栄養食だけで健康を維持することができます。
現代の愛犬の食事としては、主食と呼べるドッグフードですね。

間食(オヤツ・トリーツ)

一般的にオヤツ・トリーツとして呼ばれるのが「間食」です。
具体的にはガムやジャーキー、クッキーなどが該当します。
ご褒美として愛犬に与えることが多いのではないでしょうか。
愛犬が喜ぶからといって、間食の与えすぎは栄養バランスを崩しやすいので、十分に注意して与えましょう。
間食は「犬の1日の摂取エネルギーの20%まで」が目安とされています。

療法食

病気や様々な症状に合わせて栄養素が考えられたドッグフードです。
以前は、動物病院でしか購入できなかった療法食ですが、最近ではネットやペットショップで簡単に購入することができます。
ただし、療法食は獣医さんの指示で犬に与えられることが目的とされているので、自己判断で食べさせるのは避けてください。
栄養バランスが崩れて、体調を悪くしてしまう可能性があります。

機能別の目的食(毛玉ケア・消化器サポートなど)

多種多様なドッグフードが増えている中で、明確な定義が定まっていないのですが、具体的には犬の機能をサポートする目的のドッグフードです。
代表的なのは「毛玉ケア」「肥満対策」「消化器サポート」などのドッグフードが挙げられます。

その他の目的食

他の目的食に該当しない、特定の栄養調整、栄養補給、食欲・嗜好性増進などを目的としたドッグフードです。
足りない栄養をカバーしたり、愛犬の食欲低下した時にトッピングとして利用されます。

副食・おかずタイプ 食欲・嗜好性増進を目的としたドッグフード。総合栄養食と一緒に食べさせることが基本。具体的な表記は一般食(総合栄養食と一緒に与えてください)、一般食(おかずタイプ)、ふりかけ等。
栄養補助食 特定の栄養調整・補給を目的としたドッグフード。具体的な表記は栄養補完食、カロリー補給食、動物用栄養補助食(動物用サプリメント)等。

【Point3】年齢に合わせたドッグフード

【Point3】年齢に合わせたドッグフード

最後のポイントは「年齢(ライフステージ)に合わせた」ドッグフードを選びましょう。
ドッグフードは「ペットフードの表示に関する公正競争規約・施行規則」によって成長段階による対応年齢の記載が必須となっています。

ペットフードが適用される犬又は猫の成長段階は、栄養成分等に関する運用基準による成長段階に従い、次の例にならって総合栄養食の表示に併記する。
① 妊娠期/授乳期
② 幼犬期・幼猫期/成長期又はグロース
③ 成犬期・成猫期/維持期又はメンテナンス
④ 全成長段階又はオールステージ

実際のドッグフードのパッケージには、分かりやすいように年齢に合わせた「〇〇用」と書かれています。
メーカーによって年齢幅(妊娠期・授乳期用フードだけど1歳までOKなど)が違いますので、購入時のパッケージを確認してみてください。

妊娠期・授乳期用フード

生後4週前後までの生まれたての幼犬が対象です。
母乳の成分をもとにした粉・液状ミルク、もしくは子犬・母犬も含めた成長促進の総合栄養食があります。

幼時期用・成長期用フード(幼犬用・子犬用)

幼時期用は生後8週前後の幼犬が対象です。
イメージしやすいのが離乳食。まだ歯やあごが発達していないので、フレーク、ペースト、ウェットタイプが多く、食べやすくて消化吸収もよくしたドッグフードです。
成長期用は1歳前後までの子犬が対象。
成長時期の発育に必要なビタミン・ミネラルなどが豊富に含まれていて、タンパク質・脂質を効率よく取れるように考えられた総合栄養食になっています。

成犬期フード(成犬用)

1歳から6〜8歳前後までの成犬が対象です。
多くのメーカーから数多く販売されているので、様々なタイプのドッグフードがあります。
この時期は色々と選んであげるのが楽しくなりますね。

維持期フード(成犬用・高齢犬用)

6〜8歳以降の高齢犬が対象のドッグフードです。
犬も高齢になると運動量や基礎代謝、消化機能、食欲などが低下しますので、低脂肪・低カロリーで考えられています。
体質に合わせて栄養調整したもの、機能性原材料を加えたものなど多くの種類があります。

【実はもう1つ!】粒のサイズ・形状によって食べやすさが変わる

【実はもう1つ!】粒のサイズ・形状によって食べやすさが変わる<

メーカーによって様々なのですが、ドッグフードには「超小粒」から「大粒」まで粒のサイズ(大きさ)に食べやすさ・消化しやすさに関係します。
粒の選び方は基本的に「犬種」や「年齢」、「愛犬の好み」で合わせてあげてください。
粒の形状は愛犬の好みや体質によるので、いろいろな形状(丸型・平型・俵型・丸穴型など)を試してみて、食べやすそうにしているか、食べにくそうにしているのか様子を見て判断すると良いです。
パッケージに粒の写真(実物大)が載せられているので、大きさや形状が分かりにくいときは参考になりますよ。
あと、食べた後のウンチを確認して、ドッグフードの形がそのまま残ってしまう場合は、うまく消化しきれていないので、粒の大きさ・形状を変えてあげることをおすすめします。

サイズ 大きさ 犬種 / 年齢
超小粒・小粒 5〜7mm 超小型犬・小型犬 / 子犬・高齢犬
中粒(普通) 8〜10mm 中型犬・大型犬 / 成犬
大粒 10mm〜 大型犬 / よく噛んで食べる成犬

ドッグフードや餌の種類でよくある質問

Qプレミアムドッグフードと一般ドッグフードの違いは?
A最近よく目にすると思いますが「プレミアムドッグフードって何?」と疑問に感じる方も少なくないはず。
ドッグフードも人間の食事のように健康志向の需要が高まっていて、特に注目を集めているのが「プレミアムドッグフード」です。
名前通りの「プレミアム = 上等・上質」なドッグフードを指すのですが、一般のドッグフードとの違いがあまり知られていないため、特徴をまとめてみました。

  • 原材料にしている食材の質が高い
  • 良質な肉や魚を主原料に使っている
  • 添加物を一切使っていない100%無添加
  • 愛犬の健康を第一に栄養バランスが考えられている
  • 全犬種・全年齢対応しているものが多い
  • 一般フードと比べて値段が高い

さすが「プレミアム」と呼ばれるほどの高品質なドッグフードです。
プレミアムドッグフードの価格帯は1kgあたり2,000円ほどのものが多いのですが、愛犬の健康には変えられませんもんね。
長期的な愛犬の健康を考えて食事改善したい場合は「プレミアムドッグフード」を始めてみるのはおすすめです。

Q2種類以上のドッグフードを混ぜてもいいの?
A自己流で混ぜてしまうのは栄養バランスが崩れやすくなるため、あまりおすすめしません。
愛犬が食べようとしないから、食欲を促進させるために、「ドライフード(総合栄養食)にウェットフード(総合栄養食)を少しトッピングする」程度でしたら問題ないかと思います。
ドッグフードのニオイが混ざると逆に嫌がる子もいますので、注意してあげてください。

【まとめ】ドッグフードは愛犬に合わせた種類を選んであげるだけ

【まとめ】ドッグフードは愛犬に合わせた種類を選んであげるだけ

ドッグフードの種類はたくさんありますが、基本的には「タイプ」「目的」「ライフステージ」の3つを確認するだけなので、愛犬に合わせた正しいドッグフードを簡単に選ぶことができます。
選び方の要点を簡単にまとめます。

  • まずは「ドライ・ソフトドライ・セミモイスト・ウェット」から選ぶ
  • 主食であれば基本的に「総合栄養食」を選ぶ
  • 愛犬の年齢(子犬用、成犬用、高齢犬用など)から選ぶ
  • 粒の大きさは犬種と年齢から選ぶ

ただし、愛犬の体質や好みによって身体に合わない場合もありますので、ドッグフードを食べた後の様子は、注意深く観察してあげてください。

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